2011/06/29

書籍感想)囮物語 なでこメデューサ/西尾維新

物語シリーズ最新刊、囮物語のご紹介。
今回の語り部は、タイトルにもある通り千石撫子。可愛い可愛い女の子。

本作は、既刊「なでこスネイク」の続きであるかのように展開する。つまり、神社で蛇を殺した事を発端に、蛇の怪異に魅入られてしまう物語のように。
しかし実際には違う。続きというなら「まよいマイマイ」の続きだ。

また本作は、「するがデビル」と似た演出に見える。つまり、これまで阿良々木暦の目を介した三人称だったキャラが、一人称になる事でその本性を暴かれるというように。
しかし実際には違う。敢えていうなら「つばさタイガー」に似ている。

もはや恒例のように、ここにも叙述トリックが存在する。否、叙述トリックと呼ぶには可愛い、子供のような目くらましが。“囮”が。

以下、ネタバレ有り。

2011/06/27

漫画感想)Landreaall(18)/おがきちか

連続で漫画紹介すると漫画ばっかり読んでるみたいだな…。
でもその中で今一番先が気になっているのが本作、ランドリオールである。

  
※限定版にはおまけの小冊子がつく

この漫画を紹介するのは難しいと感じる。原因は、複数のエピソードが同時並行で走っていって、それらが予想しえない形で決着(なるようになる)するというこの漫画のスタイルだ。

正直に言うと、1・2巻を読んだ時点ではそこまで飛び抜けて面白いとは感じていなかったのだ。ところがその後、最初の火竜とマリオンに絡んだ一連の話が一段落した段階で、「何この漫画めっちゃ面白いやん」となった。僕の場合はね。

そして18巻は、「展開」の巻であって「(ひとまずの)決着」の巻ではない。今起こっている事をきちんと整理した上で、今後を妄想しつつ、次巻を心待ちにしたい。
以下ネタバレ全開につきご注意あれ。

2011/06/26

漫画感想)岸辺露伴 ルーヴルへ行く/荒木飛呂彦

お値段的に購入を躊躇っていた(¥2,800)けれど、かっとして買ってきた。ジョジョラーとして抑えない手はないだろうという強迫観念がなかったとはいえない。

だが、後悔はない。そしてジョジョラーでなくても問題なくオススメできる作品だった。
じっくり3回読み返して、それが感想だ。

そもそもはルーヴル美術館の側が主導する、ルーヴルBD(バンド・デシネ)プロジェクトに、日本の漫画家として荒木先生が参加した形。

おおまかな話の筋は、ルーヴル美術館のどこかに在るという「この世で最も黒い、最も邪悪な絵」を、露伴が探しに行くというもの。

「ジョジョ」のキャラクターは岸辺露伴以外にも数人登場するが、知らなくても別に問題はない(仗助は、居るのに顔が出てこない…!)。

ただ、「漫画」として読むと、ちょっと違うな、という印象はある。
以下、ネタバレ有り。そしてとても長い。ご注意を。

2011/06/20

ネット利用雑考2)頑張れウィークエンドプログラマ

激しく今更ながら、以下のTogetterについて私見を記しておく。


内容を簡単に紹介すると、夜フクロウという名前のMac用Twitterクライアント(フリー)の作者に対し、このソフトを以前から使っていたユーザの一人が抗議しているというもの。
両者の主張は以下の通り。
  • (作者)非公式RTを重ねていくと、文字が切れて結果的に改竄みたいな事になるし、会話を追いづらくなるから、多段非公式RTはできないようにしました。
  • (ユーザ)多段非公式RTでないと会話が追いづらいです。できるように戻して下さい。
基本的に両者の主張は平行線になる。
この件について私的結論を述べる。「どちらもTwitterの仕組みについて知らない事がある」から生じた問題で、「両者の要求を満たす一つの答えは存在する」。それを選択すれば良い。
現プログラムへの実装が難しいかどうかは分からないが、答えは見つかっている。

本当に難しい問題は別の所にある。が、まずは上記についての補足から。

2011/06/15

漫画感想)乙嫁語り(3)/森薫

色々思う所があったので速攻感想を。

前巻の最後でアミルさんとカルルクくんの元を離れたイギリス人、スミス。
これまでは観察者だった彼が、3巻ではもっと深い形で物語に関わる事になる。第2の乙嫁、タラスとの個人的な感情の交流によって。

ここからは思い切りネタバレになるので未読の方はご注意あれ。

2011/06/13

ネット利用雑考1)効率重視の情報収集法

“ネットは広大だわ。”

「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」より

士郎正宗先生のシビれる名言を引くまでもなく、ネットは本当に広大になった。そこかしこに情報が溢れていて、どこに目を遣れればいいのか悩む程だ。

情報収集は、大きく4つのシーンに分けられる。
  1. 自分がそれまで殆ど知らなかった分野に切り込む時
  2. はっきりした疑問の答えを探す時
  3. 自分が普段から集めている情報を漏らさず掬いたい時
  4. 自分が思いもよらないような全く新しい情報に触れたい時
1. にネットは余り向かない。体系的にまとまった知識を得るなら専門書を何冊か読むか詳しい人に講義してもらった方が速い。
2. には多くの人が検索エンジンを利用している事だろう。どんなキーワードを放り込むかで効率は変わってくるが、そこはもう感覚的な問題だ。

3.4. は、単純にやり方――アプリやサービスを利用するかどうか――によって大きく効率が上下する。今日はその辺りを。

2011/06/09

コンソール雑考2)完全不動のホームポジション、だけど…

タッチタイピングの基本はホームポジション(指の置き場所)にある。必要最小限の指の動きでタイプするのが正しく、そして最も速いと言われている。
しかし実際の所、殆どのケースでは指どころか腕ごと動いてしまう。マウスを使う為だ。その辺りは前稿「恍惚のポインティングデバイス」にも書いた。しかし、例えトラックボールを使っても、動きを要する事に変わりはない。

色々と悩み探した挙句、僕はついに手にいれた。完全不動のホームポジション、腕を動かさずにポインティングとタイピングを両立する環境を。

2011/06/07

モバイル雑考2)タブレットを持たない選択肢

タブレット端末市場もかなり一般に認知されてきた。iPad2とGalaxyTabあたりが今の所ツートップを走っているが、数え切れない程のメーカーがこの市場に参入している。玉石混淆のそれらを眺めて検討するのはそれだけでも楽しい。

しかし、タブレットでしかできない事は少ない。ひょっとすると無い。タブレットの価値は、一台で複数の機能を満たす汎用性にこそある。

2011/06/05

書籍感想)ロンリー★コンバット!/日向まさみち

ロリコンを患ったので塾講師になった。しかしロリコンは子供を悲しませてはならない。YesロリコンNoタッチ。見て癒される事はあっても、決して手出しはしない。
そんな主人公・伏見イナリが、女子中学生と真剣な恋に落ちてしまい――。

とても面白かったので早速紹介。直接的なネタバレは無し。
なお本作に性的な描写は含まれない。

2011/06/03

Ultrabook発表を受けて

インテルが、ノートPCの新しい形として"Ultrabook"を提唱した薄く、軽く、長時間バッテリが持ち、そして何より速い、というそんなコンセプトらしい。
これに対して早速、GoogleのChromebookと比較してみたり、駄目な理由を10個もあげてこき下ろしたり、Macbook余りにも似ている(これは狙ってんだね)というごもっともなツッコミが入ったりしている。

僕としては、コンセプトに留まらず既にASUSが実機を出している所にインテルの本気を感じた。PCのハード開発には、CPUの仕様が分からないと何も着手できない部分があるので、これは2社連携して間に合わせたのだろう。
とはいえ、僕個人はそもそもノートPCを持つ意義を感じてないので、買う事も検討する事もないだろうな。

2011/06/02

モバイル雑考1)スマフォでできる/できないこと

5月から、スマートフォンを使いだした。
auのISW11HT。Felicaチップがないのはちょっと不便だけど、概ね満足している。
選んだ決め手はなんと言ってもWiFiテザリングだ。電話を複数台もつのは我慢ならなかったし、タブレットを買う際にその為の回線を契約するのもイヤだった。

僕にとって、外出時に必要とする機能は大体これ一つで済んでしまう。

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