正直物凄い面倒臭くて、無線LANの便利さと以下に書く面倒さを比較したら、ひょっとしたら前者を諦めた方がいいんじゃねーの、とすら思う位だけれど、とにかく書こう。
元ネタは高木浩光氏のブログである。
Wi-FiのMACアドレスはもはや住所と考えるしかない
かなり長いので、全部読むのはしんどいという方の為に以下で噛み砕いて短くしてみようと思う。それでも長いんだけど。
想定する読者は、PocketWi-Fiなどのモバイルルータ機器や、自宅に設置する無線LANルータを所有している、全ての人である。
何が問題?
あなたの住所、勤務地、良く行く場所が、見知らぬ誰かに知られるリスクがある。
もしあなたにストーカーが居たとしたら、尾行やつきまといなどの直接的手段を取らなくても、あなたの行動範囲が知られうるということ。
何が原因?
WiFiルータは、自分の存在と名前を電波で周りに知らせている。この時、位置情報は発信していない。
だが、周りに居た人(自分を含め)が例えばAndroidスマートフォンを持っていて、その端末がGPS機能とWiFi機能をONにしていたならば、「○○という名前のWiFiルータを、ドコドコで見かけたよ」という情報を、Googleに知らせてしまう。これが蓄積されて、位置が特定される。
AndroidがGoogleに知らせるというのは一つの例で、似たような事は複数の業者がやっている。iPhoneがあればAppleに知らせるとか。
どうしたらいいの?
マジ面倒臭い事に、○○をすれば解決、という一つの解決方法は現時点では無いっぽい。
今出来るのは、位置情報を収集している業者ごとに個別に対応する事くらいか。
Microsoftの位置情報から削除
Skyhookの情報更新
Googleに情報収集されないようにルータの設定を変える
PlaceEngineにメールする
※上記を全てやったとしてもネット上からあなたの位置情報が完全に消えるとは、僕は保証できません
や…やってられるか!!!
他の対応は?
面倒臭すぎてヤル気がおきないので、もうちょっと手軽な対策を考えてみた。まずは自分自身で確認してみよう。
我が家にはBuffaloの無線LANルータがあって、PSPやケータイを繋げられるように常時起動している。
こいつの名前(MACアドレス)をGoogleに送ったら、位置が分かってしまうのか?やってみた。ここに書いてあるシェルスクリプトを走らせる。……ひい。どんぴしゃじゃないけどかなり近い場所の座標が示された。キモい。怖い。
だからまず、自分が持ってる機器の名前(MACアドレス)を他人に知られないように気を付けることだ。
MACアドレスは機器に書いてある他に、外箱に書いてある情報からも推測できる。自宅内で写真を撮ってネットにアップする時は、うっかりその手の情報が映り込んでしまわないように。最近のカメラの解像度は高すぎてヤバい。
勿論、無線LANの設定手順などを解説するために画像つきでブログを書いたりする際にも、自分の機器のMACアドレスやSSIDはモザイクをかけて読めないようにした方がいい。
写真等で目にする以外に、MACアドレスを他人が知る方法があるかというと、ある。というかこっちがメイン。
PSPでもなんでも、WiFiを使う事のできる機器は、周辺のWiFiルータを見つけると、そのルータの情報を覚えておく事ができる。この時、ルータ同士を見分ける為に使われるのがSSIDというIDで、これはルータ側で決められている。
で、うちのBuffaloもそうだったんだが、MACアドレスがまんまSSIDとして使われているケースがある。ルータ側の初期設定がそうなっているらしい。この状態では、SSIDを知られる事イコールMACアドレスを知られる事になってしまう。
だから、ルータ側のSSIDを確認しておくべきだ。MACアドレスと全然関係ないならそれでいい。が、似ているようなら変更しておいた方がいい。うちもこれから変える。面倒臭い…。
ちなみに、無線機器を簡単に接続するためのAOSSという機能を使っていると、SSIDは自動的に決められてしまい任意に変更できない。それがMACアドレスと同じになってしまうとしたら、AOSSも使わない方が良いという事だ。
一応弁護も
WiFiルータで位置が知れてしまうという事を、さも業者の悪巧みみたいに書いてしまったが、別に技術として悪いものではない。
この技術が正しく発展していけば、ケータイにGPSを積まなくても地図つきのナビができるかも知れない。そうなったらケータイは今より軽くなるし電池も減りにくくなる。良い事だ。
ただ今の問題は、無差別にルータの位置情報を底引き網されてしまって、「俺の位置情報は提供したくないよ」という拒否ができない(できないわけじゃないが…全部拒否したという確認がとれない)点にある。
早く上手いコト調整して欲しいものである。技術的問題は無い。ただ協議と合意と策定の問題だ。
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