前の巻まではまだまだ斑目が主人公という感じが強かったんですよ。
一代目(9巻まで)の内容を物凄く短くまとめると「斑目が三次元の女性を好きになったけど何もできずに終わるお話」だったわけで、笹原と荻上のあれやこれやなんて物語上は斑目のコンプレックスを刺激する為の刺身のツマのようなものでした。
そういう喩えでいくと、今度は斑目がツマになって波戸くん世代が主役になってきました。この先の一筋縄ではいかない展開を予感させる12巻ですね。
ていうか波戸くん、君は一体どこに向って行くんだい…。
以下、軽い紹介程度のネタバレあり。
ハトマダァ…┌(┌ ^o^)┐
ホモセクシャルではないと自称している彼ではありますが、斑目との関係の中で色々揺らいでいるように見えて仕方ないんですよねぇ。僕の目が腐ってるせいなんでしょうか。
最初の内は単に「BLでよくある展開として」「だらしない先輩の部屋を片付けてあげる健気な後輩」というシチュエーションに客観的に萌えてた筈の波戸くん。それをきっかけに斑目に興味を持ったものと思います。そこには彼の持つ受けオーラも一役買った事でしょう。さらに斑目の部屋に隠された咲さんの写真を発見して不憫萌えに目覚めたり、アンジェラの誘惑を妨害しながら自分のワガママを自覚したり。
ここまで(前巻まで)はヘテロであってホモではない腐男子の動きとして理解できます(それもどうなの)。
でもこの巻の波戸くんって、
- 男の娘に興味があるんなら僕が教えてあげるのに……
- 久しぶりにお会いできたので少しお話しできないかと……
- 男の人がそうゆうの(エロゲ)やるのは普通の事だと思いますから気にしないで下さい(はぁと)
- あれ?ヤバイ すごい震えてる?僕
こんなに可愛い子が(ry |
学園祭でメバエタメの特別号を出す事になって、あるあるなドツボに入ってしまいました。
まあ ひと言で言うなら
「矢島っち地味にスゲー」って事っスかね
ちょっと今回小説っつーか創作活動のマネ事してみて
その難しさを知ったとゆーか
今更ながら自分才能無ェーとか思って
うわマジ怖ェー!ってなって
特別号が出ないかもって聞いた時は
内心かなーりホッとしたっスよ
そこへいくと矢島っちは
へったくそな絵を隠しもせず
波戸ちゃんへのコンプレックスを口にしつつも
メバエタメには毎号必ずイラストを載せるっスもんね
へったくそな絵を
―「げんしけん(12)」第71話より
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市販されている小説も漫画も、商業ならば殆どが、同人でも多くが、素人よりは創作に長けているわけですから、沢山読んできた人間がいざ書く側に回ると最初にぶつかる壁はこの辺りではないでしょうか(←身に覚えがあるらしい)。
どんなに拙かろうがそれを他人にオープンできる人間を、吉武さんと同じく僕もスゲーと思います。
矢島っちは良い人
波戸くんのツルツルを直視したりスカートの中を覗いたり、何かとラッキースケベに縁のある彼女は案外主人公体質なのかも知れません。結城リト的な。
何かにつけて波戸くんを庇い守ろうとする姿勢は人柄が出てて高ポイントですね。
上にも書いたように矢島っちスゲーというのは、彼女の絵は褒めたらお世辞だって即バレする勢いで下手であり、にも関わらず人に見せられる人からです。度胸というより開き直りなんでしょうけれど。
そこへ来てなんか意味不明なほど絵が上手い女装男子とか、心中穏やかではいられないでしょうね。真面目であるが故に損をする役回りの人かも。
あれっ、ひょっとして矢島っちは女版斑目なのか?じゃあ波戸くんが咲さんポジションなのか?
そういう配役でも物語は成立しそうな気がします。うへぇどうなるんでしょうね。
意外と共通点の多い2人のような気がします。メガネ・非モテ・ファッション何それ美味しいの・恋愛耐性なし etc... 一言でまとめちゃえば「俺ら」属性なんですよね。色々と情けない所も含めて。だがそれがいい。
※本投稿中にある漫画の画像は全て『げんしけん二代目』からの引用であり、著作権は元の著者のものです。
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