2012/01/23

書籍感想)BLAZBLUE PHASE SHIFT 2/駒尾真子

格闘ゲームが決して得意でない僕がそれでもBLAZBLUEを楽しんでいるのは、キャラや物語といった裏側にしっかり骨が通っているからだろうと思います(※)。ただ、その骨組がかなり大きいので、格闘ゲームという形では過去の出来事とかを拾いきれていないのも事実で、そこら辺を回収してくれるのが「PHASE 0」、「PHASE SHIFT 1」、本作と続く小説版です。

※あと、ぶるらじの皆さんのおかげです。


以下、本書だけでなくBLAZBLUE本編のストーリーのネタバレをたんまり含んでいるので、未読の方はご注意下さい。


時系列の整理

BLAZBLUEをやってると度々、いつ何が起こったのか忘れてしまう(苦笑)ので、ちょっと年表にして整理しておこうと思います。
  • 2099 / 12 / 31
    ループ開始(100年後の未来から黒き獣出現)。
    テルミ、肉体を失い精神体に
  • 2100 / 01 /01 〜
    暗黒大戦開始
  • 2100 / 02 頃
    ジンは窯を通りこの辺に飛ばされてきた(PHASE SHIFT 2 クラヴィスの発言)
    時期は不明だがスサノオユニットと融合してハクメン誕生
  • 2106 / ?
    イシャナの結界の綻びからセリカ脱出、日本へ(PHASE SHIFT 1)
    レリウスが用意した肉体(カズマ)にテルミ復活(PHASE SHIFT 1)
    トモノリとクラヴィスによりテルミ封印(PHASE SHIFT 1)
  • 2106 / 12
    セリカとラグナ出会う(PHASE 0)
    ラグナにより黒き獣の活動停止(PHASE 0)
  • 2107 / 01
    ナインによりテルミ解放、ただし強制拘束つき(PHASE SHIFT 1 冒頭)
  • 2107 / 08 〜 12 / 31
    黒き獣再始動までの準備と初戦闘(PHASE SHIFT 2)
    アークエネミーハイランダー・タケミカヅチ初起動(PHASE SHIFT 2)
  • 2110
    黒き獣との戦いが終わる(PHASE 0 エピローグ)
    セリカ、シスターとして境界教会で暮らし始める(PHASE 0 エピローグ)
    獣兵衛とナインの結婚も大体この頃
    虚空情報統制機構の主導で人類の復興始まる(階層都市の建設)
  • 2191 〜
    イカルガ内戦
  • 2194 / 12 / 25
    ノエルの精錬が完了(リミッター=ベルヴェルク付き)
    タケミカヅチの砲撃により施設は消滅
  • 2197 / 06
    ジンの活躍によりイカルガ内戦終結
  • 2199 / 12 / 31 〜 2200 / 01 / 01 CALAMITY TRRIGER
    ▲ラグナがニューと共に黒き獣となり窯を通り2099年へ
    ▲この場合のジンも窯を通って2100年に戻りハクメンに
    ▲タケミカヅチの砲撃によりカグツチ消滅、世界ごとリセット
    ▽ノエルがラグナを助けるとリセットは行われず2200年開始
    ▽この場合はノエルが蒼を継承しテルミを認識=復活
    ▽タケミカヅチの砲撃はレイチェルのツクヨミ発動で防がれる
  • 2200 / 01 / 03 〜 2200 / 01 / 07 CONTINUUM SHIFT
    (最終的な確立事象では)ベルヴェルク崩壊、ノエルはミューに
    (同上)ラグナがミューを倒しノエルに戻す(?)
    (同上)その瞬間を利用してテルミがタカマガハラを滅ぼす
なるほど分からん!あと長い!

まとめたらまとめたで分からない事が結構でてきてしまって、例えば
PHASE 0 のラグナはどっから来たのか(「年が明けたから2200年だな」と言っていたのでCSの前後のはずだが?)とか、
テルミもスサノオユニットを持ってるらしいのはどういうワケだよ(ジンが受け取ったスサノオユニットが封印されていた木の扉のある部屋にその後テルミが封印された?)とか、
次回作に僕のメインキャラであるミューは登場できるのか、とか
気になる謎は尽きません。特に最後!

読後すぐの感想

勢いでTwitterでも作者さん(駒尾真子さん)にもぶつけてしまった読後すぐの感想は、

「ここで引くなんて酷くないですか!?」

でした。ええ、もう酷く続きが気になる所で「続きは次巻でね!」なので。
そしたら駒尾さんからお返事があって、

「そこで切る、と決めたのは森さんです、私じゃないです!w」

森Pが犯人かぁ!いぬぼくラグランジェに萌えてる場合じゃないですよ全く。早く続きお願いします本当に。

読み返しの感想

ハクメンさんにじーんとくる

主にセリカ視点で進む話ではあるんですが、本作ではハクメンが一番輝いていた…というかスポットを浴びていたように思いました。これまでバックグラウンドがかなり謎なキャラクターで、今回色々分かったからかも知れませんが。
ただでさえ境界を通って記憶が曖昧になってしまっているジンが、その上オリジナルユニットと融合なんかしてしまって更に人外になってしまうという。結構悲惨ですよね。でも、そんな状態になってもまだツバキの事を(技の名前に刻むほど)覚えているというのは泣けますね。
CSのストーリーモードの一枚絵で、十六夜を装備したまま泣き崩れてるツバキの前に跪くハクメン、みたいな図があったように思いますが、アレが尚更じーんときちゃいますね。

新キャラ達

完全新キャラとしてセブンとエイトが登場。これまでファントムはナインだと決めてかかってましたが、この人達だって可能性もあるのかな。ビジュアルから言っても、強制拘束をかけられた十聖の誰かだって事は間違いないと思いますが。
どちらにせよ彼らと共謀してアークエネミーを実用化しようとしている「虚空情報管理局」は「虚空情報統制機構」の前身とみて間違いないでしょう。後に統制機構が歴史の主導権を握る事を考えると、セブンとエイトは使い捨てられてしまうのでしょうか。胡散臭い、表舞台に出てこない感じのキャラクターですね。微妙な小物臭さも含めて良い感じです。
セブンの口調が微妙にレリウスを連想させるんですが気のせいですかね…。年齢とか色々噛み合わないけど、奴なら何かしら介入してくる気がするんですが。諏訪部さんだし(ぇ

セリカが奔放過ぎる

実現はしなかったけど、六英雄+セリカがカフェでお茶、というシチュエーションは想像するだに恐ろしい…! いや、どう頑張ってもハクメンが茶を啜りながら談笑とか想像できませんでしたごめんなさい。
ハクメン以外の全員ならそれなりに絵になるように思うんだけども。
あ、でもトリニティのブチ切れに憔悴するハクメンは見てみたいぞ。ハザマですらグロッキーに追い込むほどの威力だしな!

それにしても、アークエネミーに協力する事と、どこに復活するか分からない黒き獣をおびき出すの餌になる事じゃあ、明らかに後者の方が危険ですよね。それでも後者を選ぶのは、もちろんレイチェルに示唆されたラグナの存在があるわけで、どんだけラグナに惹かれてるんだよって話ですよ。

それにしてもセリカまでラグナ(とハクメン)の事をなんだかんだ先生呼ばわりするとは思わなかった…。

「ぶっきらぼうで愛想が悪いとこでしょ。お姉ちゃんとすぐ喧嘩になるところでしょ。それからなんだかんだで面倒見いいところ。あと……どこから来たのか全然わかんないところと、自分のこと全然話してくれないところ」

ー「PHASE SHFT 2」P162より

ぶるらじ視聴者だけ反応するネタですけど、こういうの嬉しいですね。

ちょっと残念な所

大した事じゃないんですが、幾つか気になって…
  • 「頑張って」って言い過ぎじゃね?
    僕は気になってしまった。黒き獣が休止している一年の間、人類が準備した色々をセリカがとにかく「頑張った」という言葉で表現してしまうので、なんか緊迫感がいまいちだった。
  • 表紙のレイアウト
    なぜ題字をそこに置いた…! セリカのヘソが見えねえだろうがぁ!(次回作のギャラリーですね分かります)
  • 誤字
    クライマックスで誤字。萎えます。。。(P190冒頭)
逆に言えば、こんな所以外は実に面白く読む事ができました。
早く続きを!と叫んで感想文を締める事と致します。

  

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