2013/09/07

漫画感想)めだかボックス(22)/暁月あきら・西尾維新

めだかボックス最終巻のご紹介。
僕個人の中でさえ賛否が分かれる(好きな章とイマイチな章がきっぱりある)本作ですが、最終巻についていえば、

「いい最終巻だった!」

と拍手を送りたいと思います。熱い気分にさせてくれました。


完結という以上のネタバレがありましょうか?


『未来へのブーケトス編』

黒神めだかを送り出す壮行会は、これまでに登場したほぼ全キャラクターが登場する文字通りのオールスター戦。むしろ、ちゃんと名前があるのにここに登場してないキャラって居るんですか?と聞きたくなるレベル(普通に居ますけどね、キヲテラエの3人とか)。

とりあえず、『出てくるキャラクターの何割を、顔だけで名前と所属を思い出せるか』みたいな挑戦はしてみますよね?よね?
『一人一人覚えてないけどこの辺の男子生徒まとめて剣道部員だろ』みたいな反則技もありつつ(最初の雑魚見開きページが一番難易度高いですわな)、なんとか8割くらいは覚えていました。
逆に、顔と名前と所属を見ても誰だったか思い出せない直方さん(2年13組)みたいな人も居ました。ごめんなさい。何した人でしたっけ、というのは後で確認するとして。…平戸ロイヤル登場時に後ろにいた人?

嬉しいというか意外だったのは、これまで漫画に一度も登場していないキャラクター達(小説版やアニメ版にのみ登場)が逆輸入されて漫画本編に登場してきたこと。そもそも漫画版は『理事長を除けば教員が一人も登場しない』という、学園モノにあるまじき状態が続いていたので、最後にバタバタとはいえ職員室の面々が関与してきて良かったです。

瞳先生?いえ彼女、教員じゃなくて生徒ですし。

既存キャラ総出演の熱い壮行会の後、ほぼ予定調和の幸せなオチがあり、更にそれから10年後の未来編で完結という、そんな王道的エンディング。
ほぼ全てが気持ちよく、すぱっと終わっている中で、しかし2つほどはっきりしない部分があります。

1つは、禊ちゃんの卒業後の行方が知れないこと。
他の皆はそれぞれに活躍が聞こえているのに、禊ちゃんだけは何の記録も噂話もない――という。でもこれは、『禊ちゃんならそうだろう』と思えなくもないんです。だからむしろ、気になるのは2つ目の方。

元生徒会執行部会計職・喜界島もがなは結婚して姓が変わり、赤ん坊も授かっています…が、父親の名前が出てきません。

これ誰なんですかねぇ。気になります。

普通に考えれば箱庭学園外の、つまり本編に出てこない人間だから名前を出さなかった?ということでしょう。いくら阿久根高貴と鰐塚処理が夫婦になってるからって、もがなちゃんまで箱庭学園内で結婚したとは限らないのですから。


しかし、何やら思わせぶりな気配もありまして。


まず、子供の名前は『もがみ』。
『最上の』という意味と説明していますが、自身の名前『もがな』と無関係にも見えませんよね。じゃあ『』はどこから来たのか。名前に『』がついてるキャラといえば誰か。

最上型重巡とは無関係の模様
み……。みそ…。

また、沢山のキャラの10年後の職業が明らかになった(大刀洗さんの職業は太上老君ですよね、フジリュー版の)にも関わらず、押しも押されぬ主要キャラである筈のもがなちゃんの職業は不詳です。
水泳選手は引退したらしいですが、普通のOLってのも何か違うような…?

職場?
そして誰もが気になるであろう極めつけは、皆の話題が行方不明の球磨川禊に触れた時の微妙な表情でしょう(あえて引用せず)。ここだけ瞳に輝きがなくて微妙に怖いし。


これは何の根拠もない妄想ですが、実は彼女、結婚なんてしてないんじゃないですかね。善吉ちゃんが『新しい姓』を思い出せないのは適当な嘘をついているから、『職場ではそっちで通してる』も何も、それ以外の姓を持っていないから。

婚外子。結婚せずに、もうけた子供。
それならきっと、結婚できないような事情がある相手だと考えるのが自然でしょう。
とてもまともな結婚生活が送れそうもなくて、名前に『み』がついているキャラ……という辺りで牽強付会は終わりにしたいと思います。

まぁ答えは少なくともこの本には書いていないと思うので、後日発売のファンブック的なもの?を待つか、僕がそうしているように『僕の妄想の中ではこうです』で満足しておくのが正しい楽しみ方な気がします。


そんなこんなで最終回。『4年間、こちらこそ楽しかったよ!』(←ネタバレ

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