Android auと称し、かなりの広告費を投じてAndroidを推していたKDDIが、WindowsPhoneも市場に投入するとの事。
KDDIがWindows Phone 7スマートフォン「IS12T」投入と報道、国内初登場に
選択の幅が広がるのは悪くないけれど、じゃあ何を基準に選べばいいのか、という話になる。当のauがどう差別化していくのかも興味深い(分かりやすい所でいえば、WindowsPhoneはビジネスユースを想定して住み分けるとか?)。
PCのOSなら、多くの人が余り悩まずにWindowsを購入する(というか、本体へのバンドル版を買うのでOSを買っている意識は希薄かも)。これはWindowsのシェアが8割超という高水準にある事と無関係ではないだろう。デファクトスタンダードという奴だ。
便利なアプリも楽しいゲームも、Linux版が無いのはよくある事だがWindows版が無いというケースは余り見かけない。Windowsはアプリが多いから売れるのであり、またよく売れているからこそ多くのアプリが作られる。好循環だ。
ところがスマートフォンのOSには今の所デファクトが無いので、比べて選ぶ事になる。
例えば、MacなりMacBookなりを使っていて、iPodで音楽を聴いている人がスマフォを買うなら、やっぱりiPhoneにするのが便利なのだろう。
これと同じ形でWindowsPhoneについて言うと、こうなる。
Windowsを使っていて、MicrosoftOfficeを利用しており、Zuneで音楽を聴き、Xboxでゲームをする人がスマフォを買うなら、WindowsPhoneが便利なのだろう。
Officeはいい。日本でも利用者は非常に多い。
だがZune(携帯音楽プレーヤーとそのプラットホーム。iPod的な)はそもそも日本では売られていない。Xboxは、海外ではともかく日本のシェアは高くない。
してみると、WindowsPhoneは日本でのシェアをどうやって伸ばしていくのかちょっと不透明な感じがする。Office推しにするんだろうけれども、手のひらサイズでOfficeを使い倒せるだろうか…?閲覧だけであれば、他のOSでも出来てしまいそうだしなぁ。
更に、同じ形でAndroidについて言おうとすると、特に親和性の高いハードウェアやプラットホームは存在しない。あえて言えばGmailを始めとするGoogleのサービスは使えるが、それはiOSでもWindowsPhoneでも出来る。
Androidの特色はオープンな点だ。そんな思想・理念は一文の得にもならないとする向きもあろうが、これはアプリケーションの開発と公開のポリシーに繋がっている。
iPhoneにせよWindowsPhoneにせよ、アプリは所定の場所(AppStore/MarketPlace)でのみ公開でき、かつ公開にあたっては認定を受ける必要がある。
Androidだけが、俗に野良アプリとか勝手アプリとか呼ばれているような自由な公開ができる。
この事が影響しているのか、現にAndroidのアプリ数は急増している(資料1、2)。「豊富なアプリがAndroidの強み」となっていくだろう。ここからPC版のWindowsのような好循環が生まれれば、Androidはライバル達より一歩抜きん出る形になる。
最終的には、利用者自身の生活にどれが最も自然にとけ込めるかで判断する事になる。暫くはスマフォのOSにデファクトは現れず、群雄割拠が続きそうだ。
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